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マリオ・バルガス=リョサ『継母礼賛』

継母礼讃 (中公文庫)

継母礼讃 (中公文庫)

ひとことで言うと、熟女ものだ。

四十代の人妻が主人公。血の繋がっていない夫の連れ子の溢れんばかりの性的好奇心に押し切られ、ついつい体を許してしまう人妻。しかし理由はどうあれ結果的に夫の息子と関係を持ってしまった彼女は、ついには子供自身のイノセンスによって破滅するのであった。

近親相姦とそれによる楽園追放という構図は多分に神話的だし、あの描写はこれこれを象徴しているのだとかそういうことはいくらでも言えそうではあるが、格調高い文体などの装飾を剥ぎとってみると、実際週刊誌のエロ記事とさほど変わらなくなってしまうのではないだろうか。こういうの実録物とかでたまにあるよね。

マリオ・バルガス=リョサの作品の中では例外的に短くて読みやすい小説なのだけれど、バルガス=リョサの作品に初めてふれるひとにはおすすめしない。

まあ別にエロ小説でもいいんだけど、個人的には特に心に刺さるものはなかったかなあ。