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リチャード・プレストン『ホット・ゾーン―恐怖!致死性ウイルスを追え! 』

ホット・ゾーン―恐怖!致死性ウイルスを追え! (小学館文庫)

ホット・ゾーン―恐怖!致死性ウイルスを追え! (小学館文庫)

アフリカのキンシャサ・ ハイウェイ。HIVの感染が爆発的に広がった地帯としても有名なこの場所で、ひも状の奇妙な形をしたウイルスが発見された。その名をマールブルグという。このウイルスに感染した患者は、全身の筋肉が溶け、皮が剥がれ落ち、体中の穴という穴から血を噴出し、ついには死に至る。次々と増えていく犠牲者に人類を恐怖が襲う、しかしマールブルグウイルスは比較的感染力が低いため、短時間で沈静化に向かっていく……。

時はたち、次第にひとびとは恐怖のウイルスの記憶を忘れつつあったが、ドイツでマールブルグと同型のさらに悪質なウイルスが発見される。その名はエボラ。感染した際の致死率は90%。羅患すなわち死と言っても過言ではない恐怖のウイルスだ。

この作品で描かれるのは、ワシントンの「モンキーハウス」で突如発見されたエボラウイルスと、それを封じ込めるため決死の思いで立ち向かう人間たちの戦いのドラマである。

おもしろかった。というよりおもしろすぎる。事実をそのまま書くのではなくて、実際に起った事件を元にかなり脚色して小説仕立てにしているから、まるでフィクションのように現実味がない。しかし、この本で描かれている出来事はまさに現実離れした恐ろしくも奇妙なストーリーなのだからこれくらいでいいのかもしれない。