アーサー・コナン・ドイル『緋色の研究』

緋色の研究【新訳版】 (創元推理文庫)作者: アーサー・コナン・ドイル,深町眞理子出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2010/11/27メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (9件) を見る シャーロック・ホームズシリーズ第一作。 思ってい…

ルース・レンデル『ロウフィールド館の惨劇』

ロウフィールド館の惨劇 (角川文庫 (5709))作者: ルース・レンデル,小尾芙佐出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1984/06メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 171回この商品を含むブログ (25件) を見る 小説の一行目で結末が明かされることで有名な作品。 倒叙…

アガサ・クリスティー『そして誰もいなくなった』

そして誰もいなくなった (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)作者: アガサ・クリスティー,青木久惠出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/11/10メディア: ペーパーバック購入: 13人 クリック: 30回この商品を含むブログ (32件) を見る いわゆる本格ミステリっ…

エドガー・アラン・ポー『モルグ街の殺人事件』

モルグ街の殺人事件 (新潮文庫)作者: エドガー・アラン・ポー,Edgar Allan Poe,佐々木直次郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1951/08メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 9回この商品を含むブログ (23件) を見る よいリストがあったので、ポストモダンミステ…

ロベルト・ボラーニョ『通話』

通話 (EXLIBRIS)作者: ロベルトボラーニョ,Roberto Bolano,松本健二出版社/メーカー: 白水社発売日: 2009/06メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 87回この商品を含むブログ (30件) を見る 短篇集。どの作品も大きなドラマがあるわけではないけれど、痛切な…

E・M・フォースター『ハワーズ・エンド』

ハワーズ・エンド (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-7)作者: E・M・フォースター,吉田健一出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2008/05/12メディア: 単行本 クリック: 13回この商品を含むブログ (25件) を見る わたしは世界の魂そのものが経済的なもので…

カズオ・イシグロ『日の名残り』

日の名残り (ハヤカワepi文庫)作者: カズオイシグロ,Kazuo Ishiguro,土屋政雄出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2001/05メディア: 文庫購入: 14人 クリック: 169回この商品を含むブログ (252件) を見る 薦められて読む。ここのところラテンアメリカ文学ばか…

三宅乱丈『イムリ』(11)

イムリ 11 (ビームコミックス)作者: 三宅乱丈出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2012/02/25メディア: コミック クリック: 3回この商品を含むブログ (6件) を見る このマンガこれからどうなっちゃうんだろうと思い続けて11巻。まったく勢いが衰えない…

ロベルト・ボラーニョ『野生の探偵たち』

野生の探偵たち〈上〉 (エクス・リブリス)作者: ロベルトボラーニョ,Roberto Bola〓@7ACA@no,柳原孝敦,松本健二出版社/メーカー: 白水社発売日: 2010/04メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 41回この商品を含むブログ (18件) を見る野生の探偵たち〈下〉 (…

安部公房『箱男』

箱男 (新潮文庫)作者: 安部公房出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/05メディア: 文庫購入: 11人 クリック: 68回この商品を含むブログ (212件) を見る 『砂の女』はおもしろかったんだけどこれはつまらない。 「箱男」という存在はなにそれの暗喩だとかなん…

ヴァージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』

ダロウェイ夫人 (角川文庫)作者: ヴァージニアウルフ,Virginia Woolf,富田彬出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2003/04メディア: 文庫 クリック: 8回この商品を含むブログ (24件) を見る まさにヴァージニア・ウルフという感じ。美しい文章と取り留めのない…

安部公房『砂の女』

砂の女 (新潮文庫)作者: 安部公房出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/03メディア: 文庫購入: 14人 クリック: 164回この商品を含むブログ (324件) を見る 安部公房の名前はラテンアメリカ文学関係の文脈でよく引き合いに出されるが、『第四間氷期』しか読ん…

森橋ビンゴ『東雲侑子は短編小説をあいしている』

東雲侑子は短編小説をあいしている (ファミ通文庫)作者: 森橋ビンゴ,Nardack出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2011/09/30メディア: 文庫購入: 10人 クリック: 218回この商品を含むブログ (62件) を見る この小説の存在自体はずっと前から知っていた…

マリオ・バルガス=リョサ『密林の語り部』

密林の語り部 (岩波文庫)作者: バルガス=リョサ,西村英一郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/10/15メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 8回この商品を含むブログ (18件) を見る これはおもしろかった。 ペルーの都市の物語と密林の語り部が語る物語が…

ガブリエル・ガルシア=マルケス『予告された殺人の記録』

予告された殺人の記録 (新潮文庫)作者: G.ガルシア=マルケス,Gabriel Garc´ia M´arquez,野谷文昭出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1997/11メディア: 文庫購入: 9人 クリック: 89回この商品を含むブログ (195件) を見る 小説の冒頭で主人公が殺されると宣言さ…

マリオ・バルガス=リョサ『緑の家』

緑の家(上) (岩波文庫)作者: M.バルガス=リョサ,木村榮一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/08/20メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 85回この商品を含むブログ (44件) を見る緑の家(下) (岩波文庫)作者: M.バルガス=リョサ,木村榮一出版社/メーカ…

ガブリエル・ガルシア=マルケス『愛その他の悪霊について』

愛その他の悪霊について作者: ガブリエルガルシア=マルケス,Gabriel Garc´ia M´arquez,旦敬介出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/08メディア: 単行本 クリック: 10回この商品を含むブログ (22件) を見る ガルシア=マルケスにしてはストレートな恋愛小説で…

ガブリエル・ガルシア=マルケス『エレンディラ』

エレンディラ (ちくま文庫)作者: ガブリエルガルシア・マルケス,G.ガルシア・マルケス,鼓直,木村栄一出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1988/12メディア: 文庫購入: 10人 クリック: 52回この商品を含むブログ (126件) を見る この短篇集は十年以上前に読んで…

ガブリエル・ガルシア=マルケス『族長の秋』

族長の秋 ラテンアメリカの文学 (集英社文庫 カ)作者: ガルシア=マルケス,鼓直出版社/メーカー: 集英社発売日: 2011/04/20メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (14件) を見る 途方もなくすばらしい。 地の文と会話文を分かたないどこ…

木村榮一『ラテンアメリカ十大小説』

ラテンアメリカ十大小説 (岩波新書)作者: 木村榮一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/02/19メディア: 新書購入: 3人 クリック: 103回この商品を含むブログ (26件) を見る 『月と六ペンス』などで著名なイギリスの作家サマセット・モームは、小説の創作…

アドルフォ・ビオイ=カサレス『豚の戦記』

豚の戦記 (ラテンアメリカの文学) (集英社文庫)作者: ビオイ・カサレス,荻内勝之出版社/メーカー: 集英社発売日: 1994/05/20メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (4件) を見る ホルヘ・ルイス・ボルヘスとの共著もあるビオイ=カサレ…

フリオ・コルタサル『コルタサル短篇集 悪魔の涎・追い求める男 他八篇』

悪魔の涎・追い求める男 他八篇―コルタサル短篇集 (岩波文庫)作者: コルタサル,木村栄一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1992/07/16メディア: 文庫購入: 11人 クリック: 70回この商品を含むブログ (54件) を見る アルゼンチンの作家、フリオ・コルタサルの…

舞城王太郎『短篇五芒星』

短篇五芒星作者: 舞城王太郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/07/13メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 2回この商品を含むブログ (3件) を見る 舞城王太郎の二年ぶりの作品集。芥川賞候補作(落選)。つまらなくはないけれど、物足りない。『短篇…

ポストメディア編集部『メイキングオブ マイマイ新子と千年の魔法』

最近どうも涙もろくなっていてよくない気がする。映画『マイマイ新子と千年の魔法』を観て思わず泣いてしまう。アニメを観てこれほど感動したことっていままでに無いかもしれないと思う。 舞台は昭和三十年の山口県防府市。田舎だからもちろん周りは山と田ん…

しばらく読んだ本の感想を書くのをサボっていたのでまとめて書く。 ジョン・アップダイク『クーデタ』。ストーリーがどうこうというよりも、文章そのものの流麗な美しさに驚く。ジョン・アップダイクは小説家であるとともに詩人でもあるので、言葉の選び方が…

どうにもイライラしてしまってひとに強く当たったり、過剰なものの言い方をしてしまう。せめて感謝の意を伝える時くらいは笑顔で「ありがとう」と言わなければならんと思っているのに、どうもぎこちなくなってしまう。やけに他人に厳しくなっていてよくない…

久住昌之(原作) 水沢悦子(マンガ)『花のズボラ飯』(2)を読む。この巻もとてもおもしろかった。 この作品は出てくる料理がおいしそうという以上に、主人公の花のリアクションが極端におかしくてつい笑ってしまう。でも、こういうひと実際いる。ぼくはわりと食…

オルハン・パムク『わたしの名は紅』を読む。素晴らしい作品だと思う。ハードカバーで600ページを超える大部の小説だが、あまりのおもしろさに巻を措く能わず読みふけり、あっという間に読了してしまった。 時は西暦1591年。イスラーム暦千年を翌年に控える…

よしながふみ『きのう何食べた?』(5)を読む。いやーおもしろい。よしながふみの作品はどれもおもしろいんだけど、この作品はほんとうにいい。トマトと山芋のみそ汁ってどんな味なんだろう。

アルべルト・モラヴィア『軽蔑』を読む。サルトルは「地獄とは他者である」と言ったが、この作品はまさに他者という地獄を執拗に描き出し、読者を困惑せしめ、陰鬱な気分に叩きこむ。すさまじい。これほど生々しくて苦々しい小説もなかなか無いんじゃないだ…