カズオ・イシグロ『日の名残り』

日の名残り (ハヤカワepi文庫)

日の名残り (ハヤカワepi文庫)

薦められて読む。ここのところラテンアメリカ文学ばかり読んでいたからか、こういったイギリス文学の本流を行く古典的な小説は逆に新鮮に感じる。

基本的に保守的な雰囲気を持った作品はあまり好きではないんだけど、この小説は強く感じ入るものがあった。とても品の良い小説だと思う。

日系イギリス人の作者が英国執事を主人公にした直球リアリズム小説を書いてイギリス最高権威のブッカー賞を受賞するというのもおもしろい。